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スイス経済の「運は尽きた」 米関税で迫る不況の足音

パラーデ広場
スイスの金融業界を象徴するチューリヒのパラーデ広場 Keystone / Gaetan Bally

スイス経済は4~6月期に0.1%の成長を遂げたものの、米相互関税の発動前に医薬品の駆け込み輸出が急増した1~3月期に比べると大きく減速した。

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スイス連邦経済管轄局(SECO)外部リンクが15日発表した4~6月期国内総生産(GDP)速報値は、ブルームバーグが集計したエコノミスト予想の0.1%減を上回った。

それでも、スイス国立銀行(中央銀行、SNB)に対し、景気刺激のために政策金利をマイナス圏に引き下げるよう求める圧力が高まりそうだ。

「スイス経済の運は尽きつつある」と――米コンサルティング会社パンテオン・マクロエコノミクスのエコノミスト、メラニー・デボノ氏は顧客向けメモにこう記した。

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FT

デボノ氏は、今年後半は「不穏になる」と警告した。トランプ氏が今月初めに大半のスイス製品に先進国中最高水準となる39%の関税を課したことを受けて、スイスが「短期間の浅い不況」に陥る可能性があると予測する。

この「相互」関税はスイスに衝撃を与え、スイスのカリン・ケラー・ズッター大統領の交渉姿勢に対する批判が巻き起こった。

15日のGDP速報値は詳細な数字を含んでいない。スイス連邦統計局は声明で「工業部門のマイナス成長を、好調なサービス部門が相殺した」と説明した。4~6月期GDPの詳細な確報は今月28日に発表される予定だ。

SNBは6月の理事会で政策金利を0.25%から0%に引き下げた。貿易摩擦を背景に年初から高騰を続けるフラン高が経済の重荷となっており、政策金利をゼロ以下に引き下げるよう圧力が高まっている。4~6月期の成長率0.1%は、ユーロ圏のそれと同水準だ。

スイスのインフレ率はここ数カ月、ほぼゼロに近づいている。SNBの2025年の予想インフレ率は0.2%と、中銀目標の下限に近い。

米ゴールドマン・サックスのエコノミストは、15日のGDP発表を前にしたメモで「成長の弱さ、低インフレ、継続的な関税リスクを踏まえ、SNBが9月に政策金利を0.25%引き下げると予想している」と述べた。

デボノ氏によると、医薬品を含むスイスの主要輸出品の一部は「相互」関税の対象から除外されている。だがスイスからアメリカへの輸出品の約35~40%には適用される。

同氏は「貿易不確実性が続く」ことにより、スイスの企業投資は今後も低迷すると予想する。

BNPパリバのエコノミストは、関税によりスイスのGDPが来年末までにさらに0.3%押し下げられ、貿易摩擦と地政学的不確実性による損失は合計で1%に達する可能性があると試算する。

米企業が医薬品業界への関税導入に備え買いだめしたため、1~3月期はスイスからアメリカへの医薬品輸出が急増した。

Copyright The Financial Times Limited 2025

英語からのGoogle翻訳:ムートゥ朋子

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